激減した韓国への修学旅行 高校生はなぜ韓国に行かなくなったのか

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◆慰安婦少女像設置、日本海呼称……外交問題も影響か
 しかし最近の日韓関係を見ると、激減した原因は両国の外交問題による関係悪化も大きく影響しているようだ。島根県の竹島(韓国名:独島)をめぐって領有権を主張し、韓国は65年間も実効支配を続けている。日本海の表記問題では、韓国側は「東海」と呼称するよう国際的な抗議活動を展開している。また、慰安婦問題では2015年、両政府は最終的かつ不可逆的な解決とすることで合意したが、文在寅大統領は見直す方針を表明したばかりだ。協会は、こうした外交問題が立て続けに起きたことが修学旅行生の減少に拍車をかけているのかもしれないと説明する。

 訪韓日本人が減少している現状について、韓国の検索サイト最大手「ネイバー(NAVER)」には、「(韓国は)PM2.5などの微細粉塵がすさまじく、物価も安くない。台湾は韓国よりきれいな空気だし食費も安い」「(五輪で便乗した)平昌のぼったくり問題を見ろ。観光するものも特になく、観光客を狙った一発主義ばかりだ」と嘆く声が多く寄せられた。ただ一方で、「日本では、韓国と中国の悪い点を顕微鏡のように細かく分析して多く報道している。しかし自国の悪いニュースは報道が少ない。中国と韓国の信頼感を落として不信感を煽っている」と日本メディアの報道姿勢を問題視する意見もあった。

 10年前では年間2万人以上の高校生が訪れた韓国修学旅行。政治的問題から日韓の文化交流が失われるのは大変惜しい。訪日韓国人が増加する一方で訪韓日本人も減少しているだけに、両国のアンバランスな文化交流はしばらく安定しそうにない。

                                                                                                                 
Text by 古久澤直樹

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