つらい偏頭痛、睡眠習慣の見直しで治る可能性も 改善のヒント
◆睡眠の乱れが原因に
早朝に起こることが多い偏頭痛だが、その場合に疑われる主な原因のひとつに睡眠習慣の乱れがある。MNT誌は、寝不足、寝過ぎ、無呼吸やいびきなどによる睡眠の阻害、そして不規則な睡眠時間などが偏頭痛を招き得るとしている。
アルーア誌も、偏頭痛と睡眠の関係を指摘する。2017年の研究において過去約60年間に発表された85本の論文を検証したところ、偏頭痛の最も主要な原因として、ストレスに次いで睡眠が多いことが判明した。また、2005年に行われた大規模な研究においては、2日に1日以上悩まされている慢性的な偏頭痛の有症者は、そうでない人よりも睡眠時間が短く、眠りに就くまでの時間も長くかかっていることがわかったという。
また、米ヘルス・ライン誌は、睡眠習慣を改善することで偏頭痛が起きた際の痛みの軽減が期待できると述べている。偏頭痛の原因は食生活の偏りや水分補給の不足など、ほかにも存在するが、眠りを改善することも大切なファクターのひとつになっている。
◆昼寝よりも運動を
睡眠を改善するには、どのようなことを心がければ良いだろうか? ヘルス・ライン誌は具体的なアドバイスをしている。寝不足が頭痛を招くとはいえ、日中の睡魔とは闘った方が良いようだ。2016年の調査によると、偏頭痛持ちの人々の約6割が、寝不足を補うために昼寝を取ることを習慣的に行っていたという。遅い時間や長い昼寝は体内の睡眠スケジュールを乱し、夜の眠りの妨げになりがちだ。
偏頭痛の軽減のために同誌は、軽い運動を勧めている。適度な疲労感で夜眠りやすくなるほか、偏頭痛の原因第1位のストレスも発散できるなど、高い効果が期待される。ただし、運動不足の状態からいきなり激しいエクササイズを始めると、かえって症状を悪化させかねない。毎日10分のウォーキングなど軽い運動から始め、体調を見ながら時間と強度を増やしていければ理想的だ。
頭痛の原因は複数あるため、一概に睡眠に起因するとは言い切れない。症状がひどい場合は自己判断せず、医師の診断を受けるよう心がけたい。MNT誌は、頭痛を感じる度にノートに記録をつけ、原因を特定する手がかりを残すようにも勧めている。
いずれにせよ、規則正しい睡眠習慣は健康の基本だ。繰り返す偏頭痛に悩んでいるのなら、まずは眠りを見直して損はないだろう。
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