昼寝で生産性ブースト 20分の「パワーナップ」テクニック
◆暗くて涼しめの部屋で
短時間で効果的に疲労回復につなげるには、どのようなポイントを心がけると良いだろうか? ポピュラー・サイエンス誌は、単にソファで寝たり机に突っ伏したりするだけでも良いとしながらも、より効果的な方法があると紹介している。可能ならば薄暗くて涼しめの部屋がパワーナップに適しており、さらには耳障りな環境音がないことも重要だという。
たとえばオフィスを消灯することは難しくてもアイマスクで代用できる。光をシャットアウトすることで睡眠ホルモンのメラトニンの分泌量が調整され、自然に眠りへと導かれる。温度と音については、必要ならば上着を脱いだり耳栓を使ったりなどで対応できるだろう。コンスタントな雑音ならばさほど気にする必要はないはずだ。しかし、聞き慣れない音が続く環境だと人間本来の警戒心が呼び起こされ眠りづらくなってしまうので注意したい。
なお、一度昼寝してしまうと起きるのがつらいという人には、「カフェイン・ナップ」というテクニックがおすすめだ。やり方は簡単で、コーヒーまたはエナジードリンクを飲んでから昼寝につくだけだ。カフェインが体内で吸収されて効果を現すまでに30分前後を要するため、ちょうど目覚めの時間に効き始める計算になる。ただし英タイムズ紙は、無意識のうちにカフェインの過剰摂取になっている人が非常に多いと注意を促している。午後遅い時間のカフェインは夜の睡眠にも影響するため、 カフェイン・ナップを試す場合には時間帯にも気をつけたい。
◆どのくらい眠ればいいの?
心地よく目覚めるためには、昼寝の時間に気をつけたい。1時間以上6時間未満という中途半端な時間だけ眠ってしまうと、「睡眠酩酊」と呼ばれる状態に陥る。これは俗に言う「寝ぼけ」と同じ状態なので、作業効率はかえってダウンしてしまうことだろう。これを避けるためにもポピュラー・サイエンス誌は、1回の昼寝時間を20分から30分程度、長くても40分までに抑えるよう勧めている。タイミングとしては、ランチの後がベストだ。食後は深部体温がわずかに低下して眠気を催すため、このタイミングを睡眠に充ててしまうのが効率的だ。一方、夜間勤務などで昼食後の昼寝が難しい場合には、シフトの開始前にパワーナップを取るのが望ましいようだ。こうすることで、リフレッシュした気分で職場へ向かうことができるだろう。
最後に、どのくらいの頻度でパワーナップを取れば良いかについてだが、これには深いルールはないようだ。イブニング・スタンダード紙は、運転前に眠気を感じたときなど、必要なときに実践するだけでも良いとしている。一方、毎日決まった時間のパワーナップを習慣化してしまい、健康的なルーティンの一部に組み込むという考え方も可能だという。週に少なくとも1度か2度の昼寝を取る人々は心臓病と脳卒中のリスクが低いという研究結果も出ており、習慣的なパワーナップには健康増進効果が見込まれる。パワーナップは慣れを要するもので、しばらくは入眠に時間がかかったり寝ぼけ感が残ったりするかもしれない。トレーニングによって熟達できるので、ぜひ継続してほしいと先述のメドーズ博士は訴えている。
パワーナップとカフェイン・ナップをマスターして、忙しい午後をいきいきと乗り切りたい。
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