売れる本の7冊に1冊が日本の漫画のフランス 日本風に描く現地作家も
◆漫画世代の若年化と、マンフラの登場
ベルギーの子供向けメディア『JDE』は、この過剰気味な表現が若い世代にはわかりやすいメッセージとして受け止められ、それこそが漫画人気を生む理由の一つと考えている。また、大袈裟な表現はダイナミックな紙面にもつながっている。実際、BDと見比べると漫画には効果音ならぬ効果線がより多くあふれており、コマ割りなども自由でダイナミックだ。
それを裏付けるように、フランス・アングレーム国際漫画祭に関わるファジュロ氏も、パンデミック以来、これまでより若い世代に漫画読者が増えていると指摘している(ウェスト・フランス紙、1/26)。
また、面白いことに最近ではフランス人が日本の漫画風に描いた作品も生まれている。上述の日本の漫画と同じ特徴を備えるこのメイド・イン・フランスの漫画は「BD」とは呼ばれず、「フランス製漫画」を縮めた「マンフラ(Manfra)」と呼ばれ、新しいジャンルを形成しつつある。(マリアンヌ紙、1/28)
#BD “Dreamland”, “Radiant”, “Everdark” : comment le manga à la française, dit le “manfra”, est devenu tendance #BandeDessinée https://t.co/bJ2B5i5qGK via @franceinfo pic.twitter.com/rTGeRy0vEZ
— franceinfo culture (@franceinfo_cult) January 28, 2023
熱気ある内容に、それをわかりやすく伝える表現、持ち運びしやすい本のサイズに、手ごろな値段。漫画もマンフラもまだ当分その人気は衰えそうにない。