◆フランスでは6月9日から運用
　以上のように、基本的な共通項目のほかは、各国の裁量に任されている。

　フランスの場合、デジタル新型コロナ証明書は、同国の接触アプリ「TousAntiCovid（トゥースアンティコヴィッド）」に組み込まれ、「衛生パス」という呼び名で6月9日から使用可能になる予定だ。フランスはいまのところEUが承認した4種のワクチンのみを認めるとしている。PCRと抗原検査は72時間以内のものを認める。（20minutes紙、5/25）

　また国内では、6月9日より、屋外内にかかわらず1000人を超える「動きのない」集会に、同証明が必要となる。「動きのない」というのは、コンサートや劇場、スタジアムでの観戦、カジノなどを指す。反面、人が動く場所であるルーブル美術館やエッフェル塔などでは必要ではない。また、1000人未満の場所、レストランやスポーツ施設、ホテルなどでも同証明書提示の必要はない。（同上)

◆EU加盟国以外での使用は？
　EUデジタル新型コロナ証明書が運用されるのは、EU27ヶ国にアイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタインを加えた30ヶ国だ。さらに、スイス、イギリス、アメリカなどとも協議中だ。また、WHOや航空輸送協会などの国際機関とも相互運用性について協議を重ねている。（RTL 5minutes、5/22）

　昨年夏の制限緩和は、ヨーロッパに第2派をもたらす原因の一つになったと考えられている。今年の夏は、大きく進んだワクチン接種と、デジタル新型コロナ証明書の使用の2本立てで安心安全なバカンスへの期待が大きい。

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