アメリカでケチャップ不足 コロナで需要増、対応に追われる老舗

Rosemarie Mosteller / Shutterstock.com

 パンデミックにより、アメリカではこれまで買い占めによる食料品やトイレットペーパーの品薄が起きたが、今度はケチャップの不足が深刻だ。とくに小分けのケチャップが手に入りにくく、食品大手でケチャップの市場シェア1位を誇る老舗企業も、急増した需要への対応に追われている。

◆発端はテイクアウト推奨 調味料の小分け需要急増
 CNNによれば、ケチャップ不足が始まったのは昨年の夏ごろだ。米疾病対策センター(CDC)が、感染防止のため店内飲食を控えるよう提言したことで、この時期からレストランの料理のデリバリーや持ち帰りが増加した。当然料理に調味料や薬味もつけることが必要となり、持ち帰り用ケチャップの需要が急増した。

 さらにCDCは、営業しているレストランに対しても、卓上型のケチャップやセルフサービス用のケチャップ・ディスペンサーをやめ、小分けのものの提供を促した。こうして2021年のケチャップ不足が誕生。普通のレストランが小分けケチャップ獲得のため、ファーストフード店と直接競争を強いられる状況になった(CNN)。

 レストラン用の会計プラットフォーム「Plate IQ」によれば、小分けケチャップの価格は2020年1月以来13%も上昇し、その市場シェアは卓上ボトルの犠牲のもとに爆発的に拡大しているという(ウォール・ストリート・ジャーナル紙、以下WSJ)。

Text by 山川 真智子