アジアでマスク需要急増 中国で深刻な品薄、工場フル稼働 新型肺炎

Chinatopix via AP

 中国の武漢市から始まった新型コロナウイルスの感染が世界で拡大しているが、感染を少しでも防ごうと、マスクや殺菌効果のある製品を購入する人が増えている。日本のニュースなどでは、中国人観光客がドラッグストアなどでマスクの爆買いをしていることが話題になっているが、アジア各地でマスクの需要が急増しており、品不足も起こっている。

◆マスクが売れまくる 各地で品切れも
 APによれば、タイでは、殺菌作用のある製品や衛生用マスクの売り上げが急増している。最初は中国人観光客が一人でマスクを何箱も買い占めていったということだが、春節の週末には需要は80%アップしたという。いまでは手指の消毒用ゼリーといった商品まで売り切れ、朝仕入れると昼にはなくなる勢いだという。

 韓国の24時間営業のコンビニチェーンでもマスクの売り切れが続き、石鹸、殺菌剤、マウスウォッシュなどの売り上げも倍増したという。すでに8人(1月29日時点)の感染が報告されている台湾では、十分な数のマスクがあり生産体制は整っていると政府が発表しているが、国内供給のための安全策として、2種の医療用マスクの輸出を1ヶ月禁止する措置が取られたということだ。

Text by 山川 真智子