米中摩擦でカナダにロブスター・バブル 中国向け輸出が急増

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 この十数年で中国は豊かになり、高級魚介類の需要が拡大している。アメリカにとって中国はロブスター輸出における上顧客となったが、米中貿易摩擦により、昨年半ばから米産ロブスターには25%の関税が課せられている。中国が輸入するロブスターは米産からカナダ産へのシフトが進んでおり、米最大の産地、メイン州は危機感を強めている。

◆トランプ関税で大打撃 穴を埋めるカナダ
 アメリカ海洋漁業局によれば、今年前半の中国へのロブスターの輸出は、量にして82%、金額では79%も減少している(シーフード・ニュースサイト『IntraFish』)。アメリカ産の減少分は、カナダ産によってカバーされている。カナダ・ロブスター協会の調べでは、関税前の2018年前半の中国へのロブスター輸出は、アメリカ、カナダともにほぼ8400万ドル(約91億円)程度だったという。ところが、2019年6月までには、カナダが2億100万ドル(約217億円)まで増加。アメリカは3300万ドル(約36億円)と激減した(ワシントン・ポスト紙(WP))。

                                                                                                                 

 10年前までは、カナダからの中国へのロブスター輸出額は数百万ドルに過ぎなかった。しかし、ミドルクラスが増えた中国では、ロブスターはエキゾチックかつ新たなステータスシンボルとなり、輸出は毎年倍増してきたとカナダ・ロブスター協会のジェフ・アーヴィン氏は述べる。ロブスターブームは漁業だけでなく、関連産業を通じカナダ経済を押し上げてきた。しかし、いまのように輸出が絶好調なのは、アメリカへの追加関税がなければありえなかっただろうと同氏は話している(同上)。

Text by 山川 真智子