ルーブル美術館は3割も パリ観光スポットの入場料値上げは妥当?

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 インフレやエネルギー価格の高騰などを踏まえ、ルーブル美術館などパリの観光スポットの一部が、入場料を値上げした。観光客への影響は。

◆30%値上げのルーブル
 2024年夏季オリンピックが開催されることから、さらなる訪問客の増加が予想される世界一の観光都市のパリ。そのなかでも人気観光スポットの一つであるルーブル美術館が、入場料を17ユーロ(約2700円)から22ユーロ(約3500円)へと30%引き上げたことが話題を呼んでいる。ルーブル美術館は世界一の来場者数を誇り、2023年は880万人を記録した。価格改定の理由の一つが、エネルギーコストの高騰で、88%も高騰したとの説明だ。一方で、ルーブル美術館には毎日平均3万人もの来場者が訪れることもあり、館内の混雑緩和の狙いもあるようだ。

 今回、入場料の値上げを発表したのはルーブルだけでなく、ヴェルサイユ宮殿、凱旋門、ピカソ美術館、ロダン美術館もそれぞれ値上げを発表。ヴェルサイユ宮殿に関しては宮殿のみの入場料を19.5ユーロから21ユーロに値上げ、宮殿以外のサイトも含まれたセット券に関しても21.5ユーロから24ユーロに値上げ。200万ユーロの追加収入を見込んでいる。一方、凱旋門は13ユーロから16ユーロに、ピカソ美術館は2ユーロ値上げされ14ユーロになった。

Text by MAKI NAKATA