「スラムダンク」「ポケモン」に見る韓国人の日本アニメへの熱い思い「一緒に育った」

◆ポケモンとともに育ったと言う20~30代
 また、「スラムダンク」のみならず、「ポケットモンスター」についても高い関心が集まっている。

 現在、日本では主人公サトシとピカチュウの冒険のラストとなるシーズンが放映されているが、4月からは新たな主人公にバトンタッチするということも発表された。この話題に関しても韓国では、20代、30代の世代からの反応が大きく、ネット上の反応を見ると、主人公交代という物語の一つの大きな区切りに対する寂しさや複雑な心境や、新しいシリーズに期待を寄せる声とともに「ポケモンとともに育った」という深い思い入れも多く見られた。

 韓国では近年、ウェブトゥーンと呼ばれるウェブコミックが国際的な人気を博している。作品のジャンルも豊富で、ドラマ化される作品も多い。日本ではウェブトゥーンの分野に関しては韓国と比較するとまだ遅れをとっているところもあり、今後韓国のウェブトゥーンがどこまでその勢いを伸ばし維持していくかも気になるところではある。それでも、やはり今回の韓国でのブームを見ると、「スラムダンク」や「ポケモン」のような世代を超えて長く愛される作品や、ストーリーにメッセージ性が込められている深い作品を生み出せる日本のアニメの存在は唯一無二と言っていいのだろう。

在外ジャーナリスト協会会員 原美和子取材
※本記事は在外ジャーナリスト協会の協力により作成しています。

Text by 原 美和子