オバマ氏、ナレーションでエミー賞獲得 国立公園のNetflixドキュメンタリーで

Susan Walsh / AP Photo

 大統領退任後、政界から離れた場所でのメディア発信を続けているバラク・オバマ元米大統領が、ナレーションを務めたネットフリックスの国立公園ドキュメンタリーでエミー賞を受賞。その詳細とは。

◆自身にゆかりある地域の国立公園を紹介
 オバマが、ネットフリックスの『グレイト・ナショナルパーク 驚きに満ちた世界(Our Great National Parks – A World of Wonder)』という番組で、エミー賞に輝いたカテゴリーはナレーション部門だが、ほかの候補者も引けを取らない。たとえばBBC自然ドキュメンタリー『メイティングゲーム』をナレーションした環境ドキュメンタリー業界のベテラン、デービッド・アッテンボロー(David Attenborough)、ケニア育ちの女優ルピタ・ニョンゴ(Lupita Nyong’o)が野生動物の姿を解説する『セレンゲティ』がノミネート。さらに、元NBAプレーヤーのカリーム・アブドゥル・ジャバー(Kareem Abdul-Jabbar)、コメディアンのW・カマウ・ベル(W. Kamau Bell)がそれぞれ、黒人の視点から見た米国の南北戦争、性的暴行の疑いで有罪判決を受けた後釈放されたコメディアンのビル・コズビー(Bill Cosby)を題材にした作品でノミネートされた。

 オバマがナレーションを務めた『グレイト・ナショナルパーク』は、全5回のシリーズ作品で、オバマが生まれ育ったゆかりある国の事例が紹介される。約50分のエピソードの初回は、自身の出生地であるハワイ・ホノルル東部のハナウマ湾自然保護区のビーチを散策しながらの解説から始まり、日本の屋久島やオーストラリアのグレートバリアリーフなどが登場。2回目以降のエピソードは、一つの地域にスポットライトを当てた構成で、3回目にはオバマの父親の出身地であるケニアにあるツァボ国立公園(Tsavo National Park)、5回目には彼が子供時代の一部を過ごしたインドネシアにある国立公園が紹介される。

Text by MAKI NAKATA