『グリー』女優、アメフト選手……反差別運動でセレブが槍玉に 「見えない人種差別」露呈

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 ミネソタ州ミネアポリスで発生した白人警官による黒人男性ジョージ・フロイドさん殺害事件により、いままで我慢を重ねてきたアメリカ黒人の堪忍袋の緒がついに切れ、「ブラック・ライブズ・マター(Black Lives Matter)」抗議デモが瞬く間に全米各地に拡大して約2週間が経過した。一部地域で発生した暴動はほぼ収まったものの、抗議行動がいまも続くアメリカ国内では、社会的影響力を持つセレブが、この運動に関して発言、または行動することを迫られる、いわば「踏み絵」的な状態に立たされている。発言に少しでも優越意識が見られたり、過去に問題発言をしていたりすると、すぐに指摘を受けて炎上する状態だ。

◆元共演者から「いじめ」告発
 エンターテイメントケーブル局ウェブサイト『E!』によると、人気テレビ番組『グリー』に出演した女優リア・ミシェルは5月29日、ツイッターに「ジョージ・フロイドはこんな(殺されるような)ことをしていない。これは今回だけ起こった事ではなく、終わらせなければならない」と投稿。この発言自体は問題ないものの、これを受けて同番組の共演者だった黒人女優サマンサ・ウェアは6月1日、番組収録中にリア・ミシェルから受けた人種差別とも受け取れるいじめについてツイート。瞬く間に炎上し、元共演者から次々に数々の「悪行」を暴露される羽目に陥った。

 リア・ミシェルの行動については人種差別ではないという意見もある。共演者の1人である白人女優ヘザー・モリスは、リア・ミシェルが元々「一緒に働くのにとても不愉快な人物だった」とツイートしている。彼女が人種を問わず他人に対し不快な態度を取っていたのは間違いないようだが、アメリカでは理由が何であろうと「白人が黒人をいじめる」という構図のなかには、それが潜在的なものであっても人種的要素が入っている、または入っていなくてもそう受け取られることが少なくない。リア・ミシェルの場合、良かれと思ってした投稿から自分が行っていた素行を暴露され、良心的な仮面を剥がされてしまった。

 また、ピープル誌(電子版)によると、9日にはリアリティ番組『ヴァンダーパンプ・ルールズ』に出演していた白人女性2人が、黒人共演者が黒人犯罪者の写真に似ているというだけの根拠のない理由で警察に通報したとして番組から解雇されている。

Text by 川島 実佳

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