「ヴィーガン・デザート」和菓子ブーム来る? 材料に着目するアメリカ人

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◆予想を裏切る驚きの連続 大学生の評価は?
 一方テキサス大学の学生メディア『The Mercury』は、学生らしく庶民的な和菓子を紹介する。編集部の二人の学生が、実際に現地の日系スーパーの和菓子にトライしているが、その反応が面白い。まず、最初にトライしたのが羊羹だ。一口食べて、「ん?」と声を発した。ゼリー(寒天)で固められていると聞いていたのに、プルプル感がないと不思議顔。それどころか粒粒感があると感想を述べている。こしあんではなく、粒あんの方だったようだ。

 次にトライしたのがみたらし団子だ。「キャラメルみたいなシロップがかかっている」「いや砂糖のシロップだ」と言いながら試食。一口かじって「しょうゆの味がする!」と驚いた。デザートにしょうゆという発想がまったくなかったらしい。最後に食べたのは大福。3つのなかでは最も甘いという評価で、一緒に頼んだ抹茶が進んだ。結論として、和菓子はこれまでのコンセプトをくつがえすデザートだったとのこと。好みではなかったようだが、ひと昔前の一口でアウト的な反応はなく、もぐもぐと口を動かしながら好奇心を満たす体験を楽しんだようだ。

◆ヴィーガンでも食べられる 材料に気づく外国人
 ライターのキャット・スミス氏は、乳製品や動物由来のゼラチンが含まれない日本の和菓子はヴィーガンに向いたスイーツだと述べる。小豆を使った「あずきバー」、湯葉から作った「ゆばソフト」などが例に上げられている。アイス以外でも、餅や団子類はスーパーやコンビニで手軽に買え、トッピングもあんこだけでなくきなこ、みたらし、クルミあんなどもあるとし、日本のヴィーガン・デザートの充実ぶりを紹介している(ウェブ誌『Livekindly』)。

 ヴォーグ誌も、美しさに加え、羊羹はグルテンフリーで乳製品も使われておらず、健康を気遣う人にはうれしいデザートだと述べる。数は少ないものの、ニューヨークでは専門店で羊羹を取り扱っており、装飾を施した外箱のデザインもおしゃれなことから、クリスマスギフトにもよさそうだとしている。

 芸術的で敷居の高い和菓子のイメージが、食に関する好奇心や冒険心の高まり、健康志向、ライフスタイルの多様化などにより、変わりつつあると感じる。また、訪日外国人も増加し、日本の食文化を直接体験する人も増えている。世界に和菓子を広める絶好のチャンスはいまなのかもしれない。

Text by 山川 真智子

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