カタールのサッカーW杯は大丈夫? 世界陸上で問題露呈、上がる心配の声

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 中東のカタールは世界最大の液化天然ガス(LNG)の輸出国だが、資源に頼らないソフトパワーによる国づくりを目指しており、メジャーなスポーツ大会の誘致に積極的だ。その一つである、世界陸上2019が首都ドーハで9月27日から10日間にわたって開催されたが、多くの課題を残して終わった。カタールは2022年のサッカー・ワールドカップ開催を控えており、ホスト国としての能力をメディアは不安視している。

◆エアコン付きスタジアムも暑さ深刻 W杯は冬開催
 ドーハの世界陸上では、初日に女子マラソンが行われた。真夜中のスタートだったが、気温32度、湿度70%超というコンディションとなり、出場選手の4割超が途中棄権するという事態になった。ブルームバーグは、このマラソンでのトラブルは、少なくともサッカーW杯を7~8月開催から11月スタートに変更したことは賢明であることを証明したと述べる。

                                                                                                                 

 もともと暑さを考え、サッカースタジアムにはエアコンが導入される予定だった。潤沢な資金があるカタールならではだが、国全体を冷やすわけにはいかないとワシントン・ポスト紙(WP)。スタジアムに向かう途中で、犠牲者が出るという不安から、開催を遅らせる決定がなされた。ブルームバーグは、7、8月は地元の人々でさえ家にこもるか海外に出かけるような暑さだが、11月であれば冬となり、平均最高気温は28度程度と解説している。

 ワシントン・ポスト紙(WP)によれば、カタールは世界で最も暑い国の一つで、産業革命以後の平均気温はすでに2度以上上昇している。気候変動の影響を受けていることに加え、都市化による建設ラッシュも原因となり、ここ30年で気温の上昇は加速しているという。国自体がサウジアラビアから突き出し、ペルシャ湾の急速に温まる海水にさらされることも気温の上昇を引き起こす。2010年の夏には50.4度にまで達している。

Text by 山川 真智子