「本まで捨てるの!?」アメリカで大人気“こんまり流片づけ”、SNSで論争に

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◆批判続出 本はときめきの対象にあらず?
 番組には、近藤さんの指導で、たくさんの本を捨てるために仕分けるシーンが出てくる。Junkeeは、キッチンや風呂場、ガレージなどを占領する無数の小物に比べればたいしたことではないと述べつつも、今ときめかないから本を捨てるという行為が、本好きの視聴者から大きな反感を買ったとしている。

 ツイッターでは、以下のような批判があった。

・本は人生のさまざまな時期に、異なる理由により読み返すもの(だから捨てるな)。
・パンツやタッパーを捨てるのとは違う。人間には、幅広い図書が必要。きれいでなくても、つまらなくてもいい。
・本は必ずしも手に入れてすぐ読むものではない。交換が効き、見分けのつかない文書の塊なんかではない。

 かなりお怒りのコメントに対し、こんまり擁護派の意見も出た。

・持っているだけで読みもしないもの、来客が来たとき自慢するために並べている本を捨てろと言っているだけ。整理したらもっと別の本が買える。
・埃をかぶった本が場所を占領しているほうがいや。そんなところで生活し呼吸したくない。

 ツイートのなかには、そもそもツイッターで批判している人には、近藤さんが誰かの家ですべての本を捨てているという誤解があるのではないかという指摘があった。また「こんまりメソッド」はたくさんの片づけ術のなかの一つであり、やりたい人はやるし、いやなら無視すればいい、という冷めた意見もあった。

◆すでにネタ化? ツイッターでも「こんまり」ブームか
 スラッテリー氏は、賛否のコメント以外のツイートがツボにハマったとして、次のようなものを紹介している。

・ツイッター民は、近藤麻理恵が玄関をぶち破って侵入、大好きなセーターを捨て、おばあちゃんをたたんで戸棚に突っ込み、子供をアルファベット順に並べようとしていると思っているのか? 落ち着け。

・会話
近藤麻理恵:この本を持って、ときめきますか?
オレ:うわっ、ときめきます。
近藤麻理恵:(本の偽カバーを外して)「我が闘争」ですね。

・夫たちに本当にときめくのか、それともこれまでの役割に感謝した後に捨てるべきなのか、なぜ近藤さんが世の妻たちに尋ねないのか知りたい。

 本の議論はさておき、「こんまりメソッド」の存在感は上昇中のようだ。

Text by 山川 真智子