二日酔いにならない新アルコール「アルカレール」 英国で開発中
◆美味しさは? 業界はどう反応?
では、アルカレールはどのようなフレーバーになるのだろうか? 残念ながら現時点では開発チームでさえも、風味に関して確定的なことは言えないようだ。目下進んでいる開発の段階では、化学合成物質だけでなく植物由来の原料も含めて幅広く検討しているという。このため、最終的な香りと味わいは未確定となっている。もっとも、アルカレールはあくまで既存のアルコールの代替となるものなので、アルコール飲料として製品化される際には、酒販メーカー各社が独自の味付けを加えることとなる。アルカレール自体の風味を味わうというよりは、アルカレールを使ったドリンクを販売する各社により、幅広いフレーバー展開が用意されることになりそうだ。
このような流通形態のため、酒類を販売する業界各社とも良好な関係を築くことができると見込まれている。一見するとアルコール業界の宿敵となりそうだが、実はそうではない、とガーディアン紙は指摘している。むしろ業界には中毒性の低い代替アルコールが求められているという認識がかねてからあり、アルカレールはまさにこの課題意識にマッチするものだ。各社はアルカレールの開発チームを将来的なパートナーとして捉えており、チームには開発資金の投資の申し出が相次いでいるという。