二日酔いにならない新アルコール「アルカレール」 英国で開発中

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 どれだけ飲んでも翌朝に響かず、ほどよい開放感だけを味わうことができる。そんな夢のような代替アルコール「アルカレール」の開発が、イギリスで進んでいる。一般に流通する醸造アルコールとは異なり、化学物質の効果を利用した合成アルコールとなるが、むしろ肝臓をダメージから守るなど健康に良いのだという。

◆ほどよく酔えるアルコール目指して
 アルカレールの研究は、既存のアルコールの有害性を解消したいという願いから始まった。開発チームで最高科学責任者を務めるのは、理工系の名門大学である英インペリアル・カレッジ・ロンドンにて、神経精神薬理学の部門を指揮しているデイヴィッド・ナット教授だ。

教授は二日酔いや依存症を引き起こす既存のアルコールに関して、その有害性を訴え続けてきた。英ガーディアン紙(2019年3月26日)に対し、「もし最近になってから(アルコールの存在が)発見されたとするならば、食材としての使用は違法化されていたことだろう」とも述べ、問題の大きさを訴えている。

 通常のアルコールは体内で分解され、アセトアルデヒドに変化する。これは肝臓にダメージを与えるほか、がんのリスクを高めてしまう。一方でアルカレールはアセトアルデヒドに分解されることがないため、このような問題を生じない。さらにアルカレールには「天井効果」があり、飲みすぎても一定以上に深酔いすることがないのだという。

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Text by 青葉やまと

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