「他社のPHEVと違ってちゃんと…」三菱アウトランダーPHEV新型、米誌が好感したのは?

三菱自動車

◆モーター走行のみで余裕のパワー
 アウトランダーPHEVは、可能な限りEVのみで走行する設計されている。市街地をテスト走行したCNETは、「電気に力仕事をさせている(EVを中心に駆動している)点で満足できた」と振り返っている。

 米モーター・トレンド誌も同じ見解だ。PHEVのなかには、電気モーターでわずかなパワーしか出せなかったり、バッテリー容量が残っている段階でエンジンが駆動してしまい、謳い文句通りの航続レンジを実現できないクルマも多いと同誌は嘆く。一方で本モデルは、高速への合流や追い越しなど馬力が必要なシーンでさえ、EVのみで十分なパワーを引き出すことができたという。航続距離に関し、「幸いなことに、ここには宣伝通りの真実がある」と同誌は述べている。

 その他、ドライバーに嬉しい機能として、「イノベーティブペダルオペレーションモード」を搭載した。一般にワンペダル・ドライブとして知られるもので、踏み込み具合に応じてアクセルとブレーキを一つのペダルで兼ねる。ただしアウトランダーPHEVの場合、クリープ現象相当の速度までしか減速せず、完全な停止にはブレーキペダルの使用が必要となる。

 このイノベーティブペダルは、EV走行やガソリン走行などパワートレインの状態を問わず同じ挙動で動作するため、使い勝手に優れるようだ。三菱は、革新的なペダルなどを通じてEVの挙動に慣れてほしいと説明している。この方針について米カー&ドライバー誌は、「スマートだと思う」と肯定的な見解だ。

◆アメリカで11月に登場
 三菱アウトランダーPHEVの2021年モデルはアメリカで11月から販売が始まっている。4ドア7人乗りのAWD仕様で、システム出力は248hpとなっている。ベース価格は4万1190ドルからの設定だ。

【関連記事】
「素晴らしい」新型アウトランダー、米メディア感嘆「15年間で最も競争力ある三菱車」
「もっともスタイリッシュなクルマ」三菱エクリプスクロス2022年型、北米メディア評
取り戻した「らしさ」 日産パスファインダー新型、米誌「正しい道に」「魅力的な選択肢」

Text by 青葉やまと