米ニュースサイト「アクシオス」が身売り ローカルニュース強化なるか
◆既存の投資家コックス・エンタープライズが買収先に
アクシオスは8月8日、既存の投資家であるコックス・エンタープライズへの事業売却で合意に至ったと発表した。その買収価格は5億2500万ドル(約700億円)だ。買収にあたり、ソフトウェア事業のアクシオスHQは、別会社としてスピンオフする。一方、メディア事業に関しては、バンデハイ、アレン、シュウォーツの3名全員が取締役員として存続するほか、アクシオスのマネジメントや編集方針などについても継続される見込みだ。アクシオスの買収は1年前ほどから噂されていた。昨年、ドイツの大手メディア企業アクセル・シュプリンガー(Axel Springer)が買収するのではという噂が立ったが、同社はポリティコの方を買収した。
買収先となったコックスは現在5万人の従業員を抱え、売上高200億ドル(約2.7兆円)規模のグローバル・コングロマリット企業だが、1898年に創業者のジェームズ・コックス(James Cox)が地元新聞社を買収したのが事業の始まりだ。この買収は、さらにローカルニュースへの投資を加速させるものだとアクシオスは伝える。採算が取れないローカルニュースの衰退が続くなか、今後のアクシオスの展開に期待がかかる。
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