「低価格・広告付きプラン」を導入するネットフリックス、ディズニープラス
◆ストリーミングサービスの競争激化
ネットフリックスに先駆けて、ストリーミングサービスの競合の一つであるディズニープラスも、広告付きプランを導入することを発表している。新サービスの詳細などは明らかになっていないが、まずは年内に米国市場から導入開始し、その後、他国市場での展開を進める予定だ。広告付きのプランの導入によって、ネットフリックスもディズニープラスも、既存顧客の維持ではなく、新たな市場の獲得を狙っている。ディズニー・メディア&エンターテイメント・ディストリビューションの会長カリーム・ダニエル(Kareem Daniel)は、低価格で、より多くの人々へのディズニープラスのアクセスの拡大は、消費者、広告主、そしてコンテンツメーカーすべてにメリットがあるとコメントした。
ディズニープラスは、ディズニー、ピクサー、マーベル、スターウォーズ、ナショナル・ジオグラフィックといったコンテンツ・ブランドを内包するほか、フールーとESPNプラスとのバンドル配信プランも提供している。ディズニーは、コンテンツを充実させるとともに、より低価格なプランの導入によって、2024年度までに2.3億〜2.6億人の会員数目標を達成させたい狙いだ。
競争が激化するストリーミングサービス市場。広告付きプランの導入は、今後さらに加速する見込みだ。さまざまなサブスクリプションビジネスが増加する一方、消費者が購入するサービスの数は限られており、目当ての番組を見るために、1月だけ購入して退会し、また入会といった使い方をするような会員も存在する。
サブスクリプションモデルの成長の限界を受け、ストリーミングサービスを含むメディアは、今後ますます、収益源の多様化と事業モデルの模索を求められることになりそうだ。
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