「タイプS」の称号にふさわしい? アキュラMDX新型、米誌が試乗レポート
◆車高調整式のサスペンション
MDXのサスペンションは、タイプSで独自の進化を遂げた。米モーター・トレンド誌(3月8日)は、「2022年型MDX タイプSをさらに注目せずにはいられないパフォーマンスSUVにするため、アキュラは単なるエンジンの改良を超え、さらに踏み込んだ」と紹介し、その代表格としてサスペンションの改善を挙げている。アキュラ車のなかでも初採用となる新型のエア・サスペンションは、従来よりも強固な構造とアダプティブ・ダンパーを採用する。「スポーツ」および「スポーツ+」モードでの走行時は車高を自動的に0.6インチ(約1.5センチ)下げ、「リフト」モードでは逆に2インチ(約5.1センチ)上昇させる。昇降を行わない通常モードでも、従来よりもソフトな乗り心地をもたらす。
外観ではタイプSのバッジが目を引くが、それに加えて巨大な21インチ・ホイールが存在感を放っている。奥に構えるのは、イタリア・ブレンボ社製の4ピストン・ブレーキだ。タイヤは軽微なパンクを自己補修するセルフシール・タイヤとなっている。直径5ミリまでの穴であれば自動的に塞がる構造となっており、次の定期点検を迎えるまで問題なく乗り続けることができる。ロード・ショー誌は、パンク対策として浸透しているランフラット・タイヤとは異なり、パンク後一定の距離を走行するまでに修理工場に駆け込む必要はないとしている。
◆2つのトリムで販売中
アキュラMDX タイプSは、新開発のダイナミック・エア・サスペンションと21インチ・ホイールなどを備え、価格は6万6700ドル(約808万円)からとなる。上位トリムのタイプS アドバンスは7万2050ドル(約873万円)からとなり、フロントシートは16ウェイ電動シートとなるほか、9通りのマッサージ・モードを備える。また、25スピーカーの音響システムを採用するなど、快適性をさらに高めた。いずれのトリムもホンダのSH-AWDに対応する。両トリムともアメリカ国内で現在販売中だ。
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