もっと突き抜けてほしい? 待望のトヨタ量産EV「bZ4X」、英誌がプロトタイプ試乗

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◆洗練されたエクスペリエンス
 bZ4Xのドライビング特性については、スピードよりも快適さに軸足を置いたSUVだといえそうだ。オート・エクスプレス誌は、ほかのAWD SUVと比べて特段速いとは感じなかったものの、街路と高速道路とで十分な加速が得られたと述べている。一方、走行は「信じられないほどスムーズで、メインストリーム製品でありながらレクサスのような優雅さを備えている」とのコメントだ。20インチのアロイホイールとマルチリンク式の高性能リアサスにより、「スペインの傷んだ舗装やオフロードの砂利道などでもbZ4Xの走行はスイート」であり、凹凸をよく吸収するという。

 英ワット・カー誌の見解はやや異なり、20インチに試乗したところ路面のバンプを拾いやすかったという。エントリーグレードは18インチを履いており、こちらの小径ホイールでは改善するのではないかとしている。同誌もオート・エクスプレス誌同様、サスペンションの効きには満足している模様だ。また、0-100キロ加速が6.9秒(AWD)という加速感も十分であり、テスラモデルYロングレンジには及ばないものの、「スタートの瞬間から十分に爽快」な感触が得られたと述べている。

◆リースでの提供に重点
 bZは「beyond Zero」を意味し、環境へのコミットメントを強く打ち出したシリーズとなる。4とXはサイズと車種を表しており、トヨタは2025年までに計7タイプのbZシリーズを順次発表する計画だ。少なくともbZ4Xについてイギリスでは、リース契約での提供に重点を置いている。「Kinto One」のリース契約では、初期費用3662ポンド(約57万円)プラス月々611ポンド(約9万5000円)の3年契約となる。無料点検とロードアシストなどの特典が付属する。

 報道によると日本国内での個人向け販売は当面行われず、サブスクリプションとリース販売を軸に提供される模様だ。トヨタは理由として、バッテリー劣化への不安を軽減する施策だと説明している。

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Text by 青葉やまと