「ライバルに差をつけるのは…」トヨタ プロエースシティEVモデル、英誌から高評価

トヨタ自動車

 英国トヨタは小型EVバン「プロエースシティ」のラインナップに、EVモデルとなる「プロエースシティ エレクトリック」を追加した。イギリスでは自動車専門誌各誌が、モーター走行のアドバンテージを生かした機敏な加速と静寂さを発揮するモデルだと評価している。1トリムのみが用意されているが、大人数や機材などを輸送する商用ニーズを中心に、優れた利便性を提供しそうだ。

◆パワーモードで感じる快活なモーター
 プロエースシティ エレクトリックは、3つの走行モードを備える。試乗した英オート・エクスプレス誌は、このうち134bhpを発揮する「パワー」モードの使用時、「積荷がないときには驚くほどのダッシュをみせる」としている。ノーマルモードでも108bhpの出力となり、こちらは「日常生活には十分以上」とのことだ。さらに「B」モードを併用することで回生ブレーキが有効となり、コースト・ストップの際に発電して余剰なエネルギーをバッテリーに戻してくれる。「エコ」モードは航続距離を14キロほど稼げる反面、エアコンがオフとなることが難点だ。

 なお、シティ エレクトリックはトヨタの10年保証サービスの対象となる。すでにシトロエンやプジョーなどが小型EV版を発売しているが、こうしたライバルと性能や価格面で大きな差がないと仮定した場合、定評のあるトヨタのカスタマーサービスを受けられるプロエースシティ エレクトリックが好まれるケースが多くなるのでは、とも同誌は分析している。

 バンに求められる実用性においても抜かりはないようだ。ボディスタイルは全長4.4メートルのL1と4.75メートルの2種類を用意しており、ラゲッジスペースはL1でも長さ3090ミリ・最大高1200ミリ・幅1229ミリと大容量だ。英王立自動車クラブは、「EVパワートレインでも実用性が犠牲になっていないため、購入希望者には良い知らせとなりそうだ」と述べている。

Text by 青葉やまと