「初代の不満点を解消」新型スバルBRZ、米誌レビュー GR 86と比べると?

スバル

◆トヨタ GR 86との比較では……
 カー&ドライバー誌がトヨタ GR 86と「瓜二つの双子」のようだと形容するように、スバルBRZはその特性上、GR 86と比較されることが多い。どちらも元祖は2012年(アメリカでは翌年)に登場し、ライトウェイトと中堅域のパワー、そして機敏なハンドリングを売りにしている。カー&ドライバー誌によると、トヨタとの密接な連携で開発されたBRZはアメリカの若い世代の人気を集め、初代BRZの購買者の平均年齢は30歳前後となっている。

 このため同誌は、若年層を引きつけることに成功したことで、今後50年間ほどスバルの忠実な顧客であり続けるファンを獲得できたのではないかとみているようだ。SUVに押されがちなスポーツクーペ市場において、熱心なファンの確保は重要だ。なお、セールス面ではGR 86との主な違いとして、販売数に占めるMT車の割合が異なっている。初代BRZの約85%をMTが占めているのに対し、GR 86ではこの数字が逆転しており、メーカーによって趣向が分かれているのが興味深い。

 米ロード・ショー誌(8月30日)も「2つのクーペはほぼ同一」だとしてGR 86との共通性に触れながら、それでもいくつかの違いがあると指摘する。ステアリングのチューニングがスバル独自のものになっており、さらにダンパーとスタビライザーバーの設定も異なる。エクステリアについては「どちらのクルマもハンサムですっきりとした仕上げのボディとなっており、全体のプロポーションも優秀だ」としている。記者個人の好みとしては、「GR 86の方が美しいように思う。(文字通り鼻の差で)」とのことだ。

◆日米で今秋登場
 新型BRZは2.4リットルに強化された水平対向4気筒エンジンを搭載し、トランスミッションは6速MTまたは6速ATとなる。燃費はトランスミッションとグレードによって前後するが、おおむねWLTCモードで11.9km/Lほどとなる。

 日本国内ではスタンダードモデルの「R」とハイグレードの「S」の2グレードで展開する。最も安価なRのMTモデルで税込308万円からという比較的手頃な価格も話題だ。日本およびアメリカで今秋登場予定となっている。

※本文中「GT 86」は「GR 86」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。本文は訂正済みです。(11/17)

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Text by 青葉やまと