「これこそ真のTLXだ」アキュラTLXタイプS、北米メディア興奮

ACURA

◆通常版のTLX譲りのデザイン性
 アキュラブランドからの登場とあり、仕上げも細部まで一流の気配りが行き届いている。グローブ&メール紙は、ルックスの良さこそタイプSの第一の特長だとしている。TLXのほかのグレードとの差異という点では判別が少し難しくなるが、20インチの大型ホイールとそこから覗く真紅のブレンボ社製ディスクブレーキは、タイプS固有のシンボルだ。エアーベントはV6に対応するため一回り大きくなり、こちらもタイプSの実力を象徴している。「タイプSこそが真のTLX、そしてほかはみな偽物だ」とまで同紙は言ってのける。

 インテリアでは17スピーカーで構成するオーディオ・システムを搭載したほか、シートは大きな加速度がかかる状況でもドライバーを的確にホールドする。サウンドといえばエンジンが奏でる重低音も耳に心地よく仕上がっており、米カー&ドライバー誌(7月16日)は「スポーツまたはスポーツ+モードに切り替えると、キャビンに流れ込むV6のドラマチックな音がアップする」と述べている。そのスポーツ+モードでは肝心の走行フィールも抜群で、モードに入れた瞬間にアダプティブダンパーがタイトになり、コーナリング時のGに対してより俊敏な反応を見せるようになるという。ブレーキ時などのシフトダウン・シフトアップの挙動も優れており、「まるでレーサーのアレクサンダー・ロッシの頭脳と交信しているかのよう」と同誌は述べる。

◆価格は590万円から
 駆動方式はAWD仕様となる。3.0リットルターボチャージV6エンジンに、10速ATを組み合わせた。最高速度は毎時250キロ、0-100キロ加速時間は約5秒となっている。専用サスペンションによるスムーズな走行を追求するなど、乗車体験にもこだわりを感じるモデルだ。

 アメリカでのベース価格は5万3325ドル(約586万円)からの設定だ。北米市場において6月から販売が始まっている。

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Text by 青葉やまと