◆クッション性・静音性は抜群
　スポーツラインの特長のひとつは、適度なクッション性だ。20インチタイヤを履くタイプR GTと比べると、19インチのスポーツラインはひと回りサイズダウンとなる。しかし、ソフトなサイドウォールを持つミシュラン パイロット スポーツ 4Sタイヤを装着したことで、舗装路に特化した確かなサポート力を引き出している。タイプRが本来得意とする急なコーナリングで真価を発揮しそうだ。

　さらに、ホットハッチでありながら高い静音性を実現したことで、イギリスの評論家たちを驚かせている。オート・カー誌はデザイン面の変更にも触れたうえで、「しかし、スポーツラインを真に検討に値するものにしているのは、19インチホイールと騒音振動の改善のコンビネーションだ。通常版のシビック タイプRにここ数年かなりの時間乗っているが、これほどしなやかで穏やか、あるいは大抵の日常使用において上品に振る舞うものは、思い出すことができない」と感想を綴る。

　また、従来のタイプRと同様、アクセルを踏み込めば瞬く間にその走りに心を揺さぶられるだろう。オート・エクスプレス誌（5月28日）は、「エンジン、ギアボックス、シャシー、そしてステアリングとブレーキにより、これまでと同様、いま売られているなかで最も楽しませてくれて一番熱中できるホットハッチになっている。ベストなものがまた一歩前進した」と述べる。ステアリング、グリップ力にトラクションと、細部まで調整が行き届いている。

◆ヨーロッパ市場で販売中
　ホンダ シビック タイプR スポーツラインは、4気筒ターボ2.0Lエンジンに6速マニュアルを組み合わせ、最大で320psを出力する。0-100キロ加速はカタログ値で5.8秒、最高時速は時速270キロとなる。

　欧州ではタイプRへの人気が高まってきており、スポーツラインも瞬く間に需要を伸ばすことは想像に難くない。現在欧州市場で販売中で、イギリスでの価格は3万5400ポンド（約540万円）からとなっている。

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