色で簡単チェック、消毒液の正しいつけ方を学べる ドイツ発のアイデア商品が話題

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 また十分な量を使ったと思っていても、塗るときに液を垂らしてしまうこともある。すると結果は中間のピンク色になるため、手のこすり方をより注意深く学ぶことができる。

 チェックが済んだら、脱色液でピンク色を落とす。脱色液も肌の安全性を配慮し、水、アルコール、油脂を材料としている。脱色液が少なすぎると色が落ちないので注意する。多すぎると、再び着色液をつけて練習するときに色がつかないかもしれないため、その場合は石鹸で洗ってから練習するとよいそうだ。

 ピンク色が洋服についてシミになったらという心配は無用。その際は、温かいお湯で洗えば落ちる。もしそれで落ちなくても、洗濯すれば落ちるとのことだ。

◆グループでの練習が効果的 個別包装も新発売
 SteriCoachは、着色液1本でおよそ50回分使える。同社では、ワークショップ形式で各参加者が何度か繰り返し練習することを想定している。ほかの人と比べることにより、学習効果は高まる。個人の手の大きさが違うため「1セットで5人分」と想定して購入することを勧めている。20人の参加者がいたら4セットを購入すれば十分だという。消費期限は常温で約3ヶ月、冷蔵庫で保管すれば1年だ。

 SteriCoachは2019年4月に発売が始まり、ドイツ、スイス、オーストリアのドイツ語圏3ヶ国で購入できる。

 同社は昨夏、子供も含めて一般の人向けに、石鹸で正しく手を洗う方法が学べる色付きの液体SoapiCoach(特許取得済)も発売した。ドイツの国立研究機関であるロベルト・コッホ研究所が、一般の人には「まずは石鹼で手洗いすること」を勧めているためだという。こちらは紫色の液体で石鹸と同じように使い、手に紫色のむらがないようにして正しいこすり方を学ぶ。紫色は通常の石鹸で落とす。1本(75ml)で30回使え、値段は約2300円。SoapiCoachは、とくに幼稚園や小学校で重宝がられているそうだ。

Text by 岩澤 里美