「自動・抜き打ち検査」で万引き防止 スマホレジ普及のスイスのスーパー

Coop Supermarkt/Elektronische Preisschilder

◆万引きすると、数年「買い物禁止」の処罰も
 店が対策を取っているとはいえ、先のアンケートでもわかるように万引きは皆無にはならない。万引きしようとする人は、方法をいろいろ考えるものだ。以下はMigrosで起きた例だ。

 ある男性が週末の買い出しのため、2つのマイバッグをカート上部に入れ、スマホレジを使った。商品を次々にスキャンして1つのマイバッグに入れていったのはよかったが、もう一方のマイバッグには牛肉1.5㎏を含む高額商品をスキャンしないで入れていた。

 スキャンしてあった商品の総額は約8千円、スキャンしなかった商品の方は約3万5千円だった。精算したのは約8千円の方のみで、スキャンしなかった方のバッグは車輪に近いカート下部に置き直した。そして、店を出ようとした。

 そのとき、店長が男性に声をかけた。精肉コーナーの販売員が男性に牛肉を渡したとき、男性が肉をスキャンせずにバッグに入れたのを見て店長に知らせていたのだ。男性は、高額の方はセルフレジで精算しようと思って忘れてしまったと主張した。男性は弁護士を立てたが、男性が映っていた店内のビデオ記録が決め手となり、結局、男性は万引きを意図していたという有罪判決が下り、高額の罰金支払いを命じられた。

 万引きは罰金のほかに、その人が住む地域一帯または全国のMigrosやCoopでの買い物を禁じる罰もある。買い物禁止は2~5年という長期にわたることもあるため、かなり厳しい。

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Text by 岩澤 里美