「完全に別の乗り物」新型MIRAI、米誌も目を見張るデザイン・走りの進化

トヨタ自動車

 トヨタの燃料電池車「MIRAI(ミライ)」が2020年12月、フルモデルチェンジを遂げた。SF映画に登場しそうな初代のデザインには好みが分かれていたが、新型は一般車と見分けがつかないほどスタイリッシュで洗練された空気をまとう。水素自動車のなかでは最も優れたデザインだともてはやされるなど、海外での評判も良好だ。リアドライブへの変更や割高感の解消など改良点は多く、初代から大幅な変更で完成度を高めた。

◆ロボットアニメからアウディへ
 新型トヨタ MIRAIで最も目を引くのは、初代の個性的なデザインから方向性を変え、より円熟したルックスだ。米オート・ブログ誌(1月5日)は初代には弱点もあったと指摘し、4人乗りの小ぶりなキャビンと割高感のある価格に加え、デザインが敬遠されていたと語る。とくにデザインについては、ノーズの左右で存在感を放っていたエアインテークを指してか、まるでプリウスとロボットアニメの合いの子のようなルックスだったと振り返る。しかし今回登場の2代目MIRAIについて同誌は、「カムリのようなノーズと、まるでアウディ A7の廉価版のようにも見えるはるかに好ましいテール」にブラッシュアップされたと述べ、スタイルの大幅な進化を高く評価している。

 米モーター・トレンド誌(2020年12月16日)も「水素自動車がこれほど良く見えたことはない」「(新型になった)いまでは、さらに若干おしゃれになったトヨタ カムリのように見える」と述べ、ルックスの変化を歓迎している。もう一つの大きなポイントとして、初代のフロントドライブから2代目ではリアドライブに変更となった。この変更は、水素燃料電池の小型・軽量化によって可能になったと同誌は解説している。MIRAIは空気中から取り込んだ酸素と燃料の水素との化学反応によって電流を発生させている。そのため、化学反応を行う場となる燃料電池の搭載が欠かせない。新型MIRAIはより小型の燃料電池を採用しボンネット部分に配置することで、車体後部にモーター設置スペースを確保した。ちなみにプラットフォームも、従来のプリウスαと同様のものからレクサス LSでも使用されている高級なものへと変化している。駆動方式の変更とあわせて、より広々とした居住空間と理想的な前後重量配分の実現につながった。

Text by 青葉やまと

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