新型アキュラMDX、米誌「シリーズ最大の飛躍」 タイプSは夏に登場

American Honda Motor Co., Inc.

◆SH-AWD標準搭載のタイプS、より自由なコーナリングへ
 さらにスポーティな走りを追求する人々の声に応え、新たに設定されたタイプSは3.0L V6ターボエンジンを搭載する。最大出力は約360psと、標準モデルを66ps上回る。フォーブス誌は今回のモデルチェンジでタイプSが登場したことを念頭に、今回で4代目を数えるMDXの歴史のなかでも「もっとも重要かつ野心的な再設計」であると述べている。タイプSのみ登場が来年夏とやや先になることから、「問題は一体どれだけのアキュラ・ファンたちがそれを待つだけの忍耐を備えているか」とも同誌は述べる。これまでより洗練されたデザインの通常モデルが2月に先行して販売されてしまうだけに、タイプSを狙うファンにとっては悩みどころとなりそうだ。

 タイプSでは馬力の強化に加え、カーブを曲がる力を引き出すホンダ独自の「SH-AWD」を標準搭載する。これはステアリング操作に加え、カーブ外側の後輪で路面を強く蹴ることで、コーナリング時の駆動力を理想的な配分に調整するしくみだ。結果、ドライバーの意図に近い理想的なライン取りでの走行が可能となる。ロード・ショー誌はこの技術により、後輪の駆動力の100%をたとえば左側に振るなど、さまざまなトルク配分が可能になると紹介している。ホンダによるとこの技術は、チーターなど4本脚の動物が外側後脚を強く蹴ることに着想を得て開発されたようだ。ちなみにタイプS以外のレンジでも、オプションでSH-AWDを選択することは可能となっている。

◆来年2月発売予定
 新型アキュラMDXは、2021年2月2日にアメリカで発売される予定だ。タイプSのみ来夏の登場となる。価格は現行モデルから2000ドル少々アップし、4万7925ドル(約495万円)からの設定だ。最上位のアドベンチャー・パッケージは6万1675ドル(約637万円)となっており、ライバルを意識したかなり戦略的な価格となっている。

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Text by 青葉やまと