フェイスブック、トランプ投稿に不干渉 失望して辞職する社員も

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◆ザッカーバーグ氏の方針に失望、辞職する人も
 しかし、アメリカ中で大規模な抗議デモや暴動が起きるなか、フェイスブックの社員はザッカーバーグ氏がトランプ大統領を野放しにする姿勢に強い不満を示している。CNBC(電子版)によると、6月1日には社員数百人がネット上での「ヴァーチャル・ウォークアウト(ボイコット)」を実行。

 ブルームバーグによると、翌2日にはビデオを利用した社内ミーティングが行われ、社員が口々にフェイスブックのポリシーに関して不満を口にした。しかし、ザッカーバーグ氏はトランプ氏の投稿をそのままにしておくという方針を変えないと主張したという。

 このため、現在フェイスブックではザッカーバーグ氏の方針に失望して辞職する社員も出てきている。政治サイト『ザ・ヒル』によると、1日には同社の方針に反対するソフトウェア・エンジニア2人が辞職した。

 これを機に、ツイッターやスナップチャットでは今後さらにトランプ氏が発信する虚偽または暴力的内容の情報を規制していく方針を強化していくだろう。一方、ザッカーバーグ氏は昨年10月、トランプ大統領や共和党議員と会談後に政治家を事実確認プログラムから免除する決断を下しており、今回の方針もその一環と見られている。

 抗議デモと暴動に関するトランプ氏の投稿に速やかに対処したツイッターとスナップチャットの株が上がるなか、これを放置したザッカーバーグ氏は同社社員の信用を失ったうえ、多くの人々から非難を浴びる羽目に陥った。今年11月の総選挙で民主党が勝利した場合、フェイスブックも虚偽情報投稿に関する方針を変えていく必要性が生まれるはずだ。良心よりも同社の生存をかけて下したザッカーバーグ氏の決断が、ここにきて裏目に出てしまった感は否めない。

Text by 相馬佳

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