「平凡なカムリ」が変貌、北米限定「TRD」が大ヒット

トヨタ自動車

 SUVとクロスオーバーが人気を集める昨今の市場だが、カムリは依然として健闘している。ピックアップトラックとSUVを除くと、2019年にアメリカで最も売れた車種となっている。しかし流れには逆らえず、2007年には43万台余りを売り上げたカムリも、最新の数字では33万台ほどになっている(CNBC)。

 こうしたなか、トヨタはカムリに面白みを加えようと奮闘してきた。今回のTRD投入にも、豊田章男社長による号令のもと「退屈なクルマ」との評を覆そうとする、同社の強い意思が感じられる。

♦︎徹底したチューニング
 スポーティーなエッセンスを注入し個性を磨いたカムリ TRDは、アメリカと日本のテストコースを用いてチューングが施されている。従来よりも車高を15ミリ低く設定することで、重心を抑え安定性を高めている。また、アンダーボディーブレースに厚みを持たせ、ねじり剛性を高めた。これらに加えて専用のエアロパーツを搭載している。

 インテリアではステアリングホイールをブラックの革にレッドのステッチとするなど、レースシーンを想起させるアクセントを盛り込んだ。ベース価格は3万1170ドルで、配送料などを含めて3万2125ドル(約345万円)からの設定となっている。

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Text by 青葉やまと