「最も完成されたトヨタの小型車」ヴィッツ改めヤリス、英専門誌が試乗レビュー

♦︎TNGA「GA-B」採用で、ゆとりある空間へ
 4代目ヤリスは従来よりも全長が5ミリ短くなり、代わりに車幅を50ミリ拡大した。ホイールベースは50ミリ広がり、キャビンに余裕が生まれている。TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)のもとで開発されたプラットフォーム「GA-B」を採用したことで、このような改良が可能となった。これはヤリス史上最も小さなプラットフォームになるが、室内空間にゆとりができたことなどから、「短く、低く、幅広に……そして実のところ、もっと楽しく」と英カー・マガジン誌はプロポーションの変化を歓迎している。

 GA-Bはコンパクトカーを想定したプラットフォームであり、現在カローラにも採用されている。以前よりも37%軽量化しながらも、ねじり剛性を強化した。以前のモデルと比較すると、重心は12ミリほど低い位置となる。ボディサイズの変化と合わせて、「こうした変化はすべて敏しょう性を高め、ドライバーに訴えかけることを意図したものだ」とオート・カー誌は述べている。パワートレインも一新されたことで、プラットフォームの潜在能力をフルに引き出す構成となった。

♦︎ガソリン車も用意
 トヨタ ヤリスはガソリンとハイブリッドの両仕様で展開する。最も手頃なガソリンモデルのX“B Package”は、直列3気筒1.0LエンジンとCVTの組み合わせで139万5000円からの設定だ。ガソリンモデルは、グレード、エンジン、ミッションおよび駆動方式を細かに選択できる仕様になっている。一方、ハイブリッドではHYBRID X、同G、同Zの3グレードのみを用意し、それぞれ駆動方式のみを選べる設定となる。ハイブリッドモデルは199万8000円からの設定だ。

Text by 青葉やまと