「最も信頼できる車」マツダ・ロードスター、米調査で1位に

Photo by Mazda Motor Co.

♦︎1位ロードスターは「決して壊れない」
 1位に輝いたロードスターは信頼性に定評があるだけでなく、スポーツカーとしての高い性能を同時に実現していることが大きな特色だ。本車種は2018年版の同じ番付にも選出された実績を持つ。米自動車専門誌のトルク・ニュース(2018年10月26日)は同年、スポーツカーから唯一ランク入りを果たしたのは「もちろん、マツダ・ロードスターだ」と紹介し、本車種の信頼性を絶賛している。記事によるとアメリカのオーナーたちはその堅ろう性に信頼を寄せており、「決して壊れない」と口を揃えるという。同誌は「これによりロードスターは、スポーツカー界で異質の存在となっている」「ロードスターは超軽量に作られていると同時に、比類なきパフォーマンスを誇り、そして決して故障することがない」と非常に肯定的なコメントを寄せている。

 米フォーブス誌に寄稿するクリストファー・ティーグ氏も、ロードスターのタフな造りに心酔する自動車ファンの一人だ。単純に壊れにくいというだけでなく、モータースポーツと日常用途とのバランスに優れる点をメリットとして挙げる。オープンカーの宿命として風雨の影響でインテリアが傷みやすいという弱点はあるが、多く市販されている車種であることが有利に働くとも指摘する。欧州から特別に輸入されたモーターカーとは異なり、万一故障した際にもアメリカ中で迅速な修理を受けることができるためだ。

♦︎ブランドごとに傾向くっきり
 ランキング全体を見ると、マツダとトヨタ(レクサスブランド含む)の2社が10車種中9車種を占めている。米自動車ポータルのマークラインズ誌によると、米国の市場シェアとしてはマツダが1.5%、トヨタが14%前後で推移している。単純に多くの車を供給しているためランキング入りしやすかった、というわけではないようだ。

 ブランド別の傾向としてCR誌がトップ3に挙げるのは、レクサス(信頼性平均スコア81ポイント)、マツダ(同77ポイント)、トヨタ(同77ポイント)となっており、いずれも日本メーカーとなった。4位以下は順に、ポルシェ、ジェネシス(ヒュンダイが展開する高級ブランド)、そしてヒュンダイとなっており、それに7位のスバルが続く形だ。ちなみに最下位(30位)付近のブランドは信頼度が20%台となっており、明暗がくっきりと分かれた。信頼性スコアだけで自動車の性能を語ることはできないが、日本車は壊れにくいという一定の傾向を示す結果となっている。

Text by 青葉やまと