岐路に立つ老舗ティファニー 顧客の世代交代、米中対立、香港デモ

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 富裕層やセレブに愛され続け、高級ジュエリーブランドとして不動の地位を築いてきたティファニーの業績が芳しくない。米国内での売れ行き低迷に加え、海外市場にも異変が起きており、182年の歴史を持つ老舗ブランドは、生き残りに必死だ。

◆排他的は時代遅れ 転換期にある高級ブランド
 投資家向け情報サイト『Motley Fool』は、ティファニーが持つ排他的な神秘性が長らく買う側にとっての魅力になっていたが、それを求めたリッチな顧客も年を取り、ティファニーも新しい層を開拓せざるを得なくなっていると述べる。

                                                                                                                 

 ティファニーが目をつけたのが、「ヘンリー(HENRY)」と呼ばれる新世代だ。High Earners Not Rich Yet(高所得だがまだリッチにはなっていない)という意味で、自分裁量で使える所得が多く、今後裕福になる確率が非常に高い個人を指している。しかしこのような次世代の顧客は、エリート主義や過剰という言葉が持つ排他性を嫌い、使われる宝石の出所や、その企業が環境対策を適切に行っているかなどを重視する。既存の顧客を失うことなく、HENRYsのライフスタイルを取り入れてブランド信仰を作り上げていくというチャレンジに直面しているのが、いまのティファニーだという。

Text by 山川 真智子