「ホワイトチョコがけいちご」完売……スイスの無印良品ポップアップ店、現地の反応は? 10月開店

3か月間の期間限定開店だったMUJIポップアップ|Satomi Iwasawa

 10月上旬、スイスのチューリヒに無印良品のMUJIが初出店する。1000平方メートルもの広さの旗艦店で、場所はチューリヒ中央駅から電車やバスで20分ほどの大型ショッピングセンター「Glatt」内だ。Glattはスイスで1番の収益を誇る活気ある買い物の場。車で訪れる人が多く、客層の中心は家族連れで、週末はとくに客足が多い。日本とは違い、雨の日に客足が多いのはスイスらしい。

 ヨーロッパに広がるMUJIは、日本ファンや、MUJI商品クオリティーの良さに惹かれる人たちに支えられて根強い人気だ。スイスの日本好き、MUJI好きの人たちにとってはもちろん、MUJIをまだ知らない人たちにもアピールしていこうと着々と準備を進めている。ドイツ・スイス担当で、チューリヒ旗艦店長を務めるチェン・ヘンスレイ氏にオープンに向けての現状をうかがった。

◆3ヶ月間ポップアップとして一部販売 完売品相次ぐ
 スイスのMUJIでもほかのヨーロッパ諸国のMUJIと同様に、日本のMUJIと同じ商品が販売される。スイスのオリジナル商品は、スイスらしいデザインをプリントした「オーガニックコットン100%のマイバッグ」だ。ラオスで縫製されている。

ポップアップ開店記念の「オーガニックコットン100%のマイバッグ」|Satomi Iwasawa

 秋のオープンを前に、4月~6月の3ヶ月間、同ショッピングセンターにポップアップのMUJI(開店予定の旗艦店の5分の1の規模)が開店した。

MUJIポップアップ開店初日の様子(2019年4月)|Satomi Iwasawa

「小さいポップアップでしたので、すべての商品は販売できませんでしたが、MUJIがどういった反響を得るか、少し把握することができました。スイスの方たちは品質第一で購入すると聞いていましたが、その通りだと実感しています」とチェン店長。

 チェン店長は、ポップアップでの、気になる売れ筋商品について、次のように教えてくれた。

<1番の売れ筋は食品>
スイスであまり見かけない食品は人気が高い。試してみようと気軽に買ってくれているようだ。たとえば「ホワイトチョコがけいちご」は用意した分が完売した。スイスはレトルト食品が少なくて馴染みがないため、カレー類はこれからといった感じ。スイス人はタイカレー、インドカレーなどカレー好きは多いので、MUJIのカレーの味を知ってもらえたら、買う人はきっと増えるだろう。

「ホワイトチョコがけいちご」は用意しておいた数が完売|Satomi Iwasawa

<子供服と収納ケースに人気集中>
家族連れが多いため、子供服がよく売れた。意外だったのは、半透明の引き出し式「衣装ケース」で、まとめ買いする人が多く完売した。ケースにつけるキャスターを買う人も多かった。

人気の重ねられる「衣装ケース」|Satomi Iwasawa

<雑貨では、文房具、トラベル用品、掃除用品>
文房具のなかではペン類の人気が高く、とりわけ学生たちが買っていた。トラベル用品は透明ポーチ、小分けボトル、荷物がばらばらにならないようにまとめる仕分けケースなど、スイスではあまり充実していないため、どれもよく売れた。掃除用品もきれい好きなスイス人たちには関心が高かったためか、よく売れた。

<スキンケア用品も人気>
化粧品類も、男女問わず人気が高かった。

スキンケア用品|Satomi Iwasawa

「総じて、スイスの人たちにとって目新しいものは、やはりよく売れていますね」とのことだ。

Text by 岩澤 里美