麻でできた生分解性ワインボトル、仏に登場 製造・輸送でCO2削減

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 日本では、10年ほど前にペットボトル入りのワインが登場していて、最近はガラスボトルより扱いやすいからとペットボトルワインが人気だ。とはいえ、世界ではやはりガラスボトルが主流だ。そんななか、環境に配慮したワインボトルが開発された。なんと、麻を編んで作ったボトルで100%生分解するのだ。

◆ワインと麻の国フランスで開発
 この天然素材のワインボトルは、ワインの国フランスで誕生した。麻の一種の亜麻を編んだ生地を天然樹脂で固めてある。栓は通常のコルクだ。亜麻と天然樹脂のナノ粒子がボトル内のワインに移らないように内側には保護フィルムが貼ってある。このフィルムは目下、合成樹脂(PET)由来だが、数ヶ月後には植物由来のプラスチックに切り替えが予定されていて、100%生分解できるボトルになる。

 表面は滑らかで製品ラベルを張るのはまったく問題ない。ラベルの代わりに、焼き絵の手法でボトルに絵や文字を焼き付けるという選択肢もあるそうだ。そして、落としても割れない。生産開始は今秋以降になる見込みで、ボトルの価格は1本3.5ユーロ(約440円)になる。

Text by 岩澤 里美