イーロン・マスク氏は間違っている? 「長時間労働=成功」に異論

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 テスラのCEO、イーロン・マスク氏は昨年末、「週40時間の労働では誰も世界は変えられない」とツイート。かねてより自分は週120時間労働だと述べ、長時間労働が自分を成功に導いたと話している。これに対し、長時間労働は生産性を低下させると、いくつかのメディアが反対意見を述べている。

◆労働時間短縮は世界の関心事 生産性に影響
 科学系ウェブサイト『ポピュラー・サイエンス』によれば、労働時間短縮が生産性を高めることは、19世紀から指摘されていたという。近年の研究でも、長時間シフトの後では、労働者の注意力や用心深さが低下し、仕事のできが悪くなるという結果が出ている。スウェーデンの調査では、週6時間労働の実験をしたところ、高齢者ケアをする看護婦の効率が改善され、トヨタのサービスセンターでも利益が増加したということだ。

                                                                                                                 

 スタンフォード大学の研究では、労働時間が週50時間を超えると、従業員の生産性は低下し始めることがわかっている。さらに55時間を超えると急激に低下するという。

 エコノミスト誌によれば、1870年頃は欧米では週60~80時間労働は普通だったという。その後徐々に労働時間は減り、1970年までには、40時間労働が平均になった。世界的に見ても、労働時間の短縮は、各国政府の関心事となっている。

Text by 山川 真智子

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