アフリカの偽造薬問題 ガンビアの子供28人死亡、薬が原因の可能性も
アフリカのガンビアでは、この夏から幼い子供の急性腎不全による死亡が相次いでいる。同国保健省は9月半ば、その原因が大腸菌感染である可能性を明らかにしたが、同時にアセトアミノフェン・シロップが原因である疑いも退けられないと発表。調査が終了するまで、アセトアミノフェン・シロップの使用を控えるようすべての病院に求めただけでなく、アセトアミノフェン・シロップの輸入も停止した。それはなぜか?
◆汚水も大腸菌もぬぐえないアセトアミノフェンへの疑い
ガンビアでは今夏7月から、少なくとも28人の子供が下痢の後に急性腎不全で死亡している。保健省の調べによれば、ほとんどの患者の便から、腎臓に損傷を与える可能性のある大腸菌が見つかっている。同国では6月から始まった雨季の洪水で下水が押し出されて、いくつかの給水ポイントが汚染される問題も起きている。そのため汚水による細菌感染が原因である可能性は高い。(rfi、9/11)
だがその一方で、犠牲となった子供のほとんどは亡くなる前にアセトアミノフェンのシロップを服用しており、シロップが原因とする見方も捨てられない。しかも同国保健省によれば、アセトアミノフェンの摂取が腎不全の流行を引き起こした例は他国にもあるという。(同)
アセトアミノフェンは、鎮痛や解熱を目的として使われる薬で、通常大人用には錠剤、子供用にはシロップが用いられる。
この状況を受け、ガンビア政府は、子供たちの死の原因が判明するまでは、アセトアミノフェンのシロップの販売と輸入を一時的に中止すると発表した(アフリカン・エクスポネント、9/19)。
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