日豪が「歴史的」協定に署名、防衛協力を強化 中国「第三者を標的にしてはならない」
岸田首相とオーストラリアのモリソン首相は6日午後、オンラインでの首脳会談に先立ち、日豪円滑化協定に署名した。これにより自衛隊とオーストラリア軍が相互の国を訪問し、共同での訓練を実施しやすくなるほか、装備持ち込みの際の手続きが簡素化される。近年ではインド太平洋での中国の影響力が強まっており、これに対抗する狙いがある。
◆オーストラリア側の反応は
今回締結された円滑化協定は、日豪の安全保障上の協力関係を強固にするものだ。豪ブリスベン・タイムズ紙(1月5日)によるとモリソン首相は、本協定は「歴史的」なものであり、「私たち二ヶ国間における防衛と安全保障関係の新たな章の幕開け」になると歓迎した。
協定はオーストラリアとの密な協力関係を象徴するだけでなく、実効的な役割が期待される。豪シンクタンク「オーストラリア戦略政策研究所」のピーター・ジェニングス業務執行取締役は、豪オーストラリアン紙(1月4日)に寄稿し、これまでオーストラリアと他国間の協力は形骸化したものが多かったと振り返っている。一方で日本との円滑化協定はこれらとは「正反対」のものであり、「実践的な軍事協力の拡大が期待される」との期待を示している。氏は日豪関係には「数十年にわたり育まれた信頼の礎」があるとも述べ、確固たる協力関係になると強調している。
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