ズーム、天安門活動家アカウントを停止 中国からの要請受け
ズーム・ビデオ・コミュニケーションズは、オンラインの会議や会話のニーズに対応したコミュニケーション・ソフトウェア「Zoom」を提供し、新型コロナウイルス感染拡大のなか急成長を遂げている。ところが、中国政府の要請を受け、同社のサービス上での天安門事件に関する会合が停止されたことが判明した。中国の検閲圧力が海外に広がることが懸念されている。
◆国外にも中国の力が 会合を特定して閉鎖要請
ズーム社によれば、5月下旬と6月上旬に4つの違法な集会がZoom上で開催されると中国政府から同社に通告があったという。中国側は、これらの会合と開催者のアカウントを閉鎖するよう求めた。同社は参加者の大多数が中国からのものと判断した3つの会合を停止し、開催者のアカウントも一時停止または凍結とした。利用停止または凍結されたアカウントはいずれも中国本土のものではなく、2つはアメリカを拠点とする活動家のもので、もう1つは香港の活動家のものだった。
同社は、現在のところZoomには会合の特定の参加者を排除することや、特定の国からの参加者をブロックする機能がないと説明している。今後は、中国政府の要請で中国本土以外のアカウントをブロックすることはないとし、地理的情報に基づいて、ユーザーをブロックする機能を開発すると述べ、これにより国ごとの規制に対応できるようにするとコメントした。
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