ベッドのみ家賃13万、それでも人気「ポッドシェア」 カリフォルニア
アメリカの都市部では住宅コストが上昇し、手ごろな住宅の不足が人々を悩ませている。そんな問題を解決するため、ベッド以外はすべて他者と共同という賃貸物件が現れた。家賃を抑えて、不要なものを持たないシェアリングエコノミーだと肯定的な意見もあるが、持たざる者がたどり着く現実の反映だとも受け止められている。
◆月13万は安い! 家賃高騰のサンフランシスコ
話題の物件は、「ポッドシェア」という会社が提供している。ロサンゼルスに5件、サンフランシスコに1件展開しており、会員になるとポッド(豆のさや)とも呼ばれるベッド、ロッカー、Wi-Fiアクセスを月額1200ドル(約13万円)で利用できる。ポッドには棚と個人用テレビがついている。ラウンジとキッチンが利用でき、シリアル、ラーメンなどの食品や、歯磨き粉、トイレットペーパーなどの日用品も料金に含まれているということだ(CNN、ビジネスインサイダー誌)。
ポッドシェアの物件はすでに数年前からロサンゼルスにあったが、新たにオープンしたサンフランシスコの施設についてCNNが報じたところ、瞬く間に話題になった(ガーディアン紙)。ベッドだけで1200ドルというとかなり高い気もするが、ビジネスインサイダー誌によればシリコンバレーに近いサンフランシスコでは、1ベッドルームのアパートの家賃の中央値は全米平均の3倍の3600ドル(約39万円)だ。ポッドシェアを利用すれば毎月2400ドルの節約となるだけに魅力は大きい。「ほぼユースホステルではないか」という意見もあるが、ポッドシェアでは「コリビング(ともに生きる、共同生活などの意味)」と呼んでいる。
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