健康寿命2位も寛容さ92位「幸福度」58位の日本 フィンランドら上位との違いは?

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 国連は先月発表した「ワールド・ハッピネス・リポート」で、世界一幸せな国が昨年の2018年に続いて今年も北欧フィンランドであると報告した。アジア圏では日本が58位で韓国の54位に後れを取ったものの、93位の中国を大幅にリードした。

 経済的先進国であるはずの日本と中国は、国民の幸福度にかけては進んでいるとは言い難いようだ。では、フィンランドを始めとする幸福度が高い国と、幸福度の低い国ではどんな違いがあるのだろうか? 国連報告書の内容を紐解いてみたい。
 
◆「幸せな国」上位3位は北欧諸国が独占
 調査の結果、幸福度の高い国上位5ヶ国は以下のような結果だった。
1位 フィンランド
2位 デンマーク
3位 ノルウェー
4位 アイスランド
5位 オランダ

 続いて、6位スイス、7位スウェーデン、8位ニュージーランド、9位カナダ、10位オーストリアだった。11位はオーストラリアで、11位まではカナダとオセアニア2国を除きすべて北欧を中心としたヨーロッパ諸国が占めている。

 これらの国は「社会的支援」や「自分の人生で選択の自由に満足しているか」という問いの答えである「自由」、「(政治・ビジネスの)腐敗(の少なさ)」で上位を獲得した場合が多かった。北欧諸国は税金が高くても社会支援が整った国が多く、教育や医療なども無料で受けられる場合が多い。

 フィンランドは抜きん出た項目はないものの全体的にバランスが良く、とくに「社会的支援」が2位、「腐敗」が4位、「自由」が5位だった。しかし、「先月寄付をしたか」という問いの答えを表す「寛容さ」は47位、「前日にあったことが幸福や笑顔、楽しさに影響しているか」という問いの答えを示す「ポジティブな影響」では41位となっている。

 上位5ヶ国のなかで特記すべきは4位のアイスランドで、「社会的支援」で1位、「ポジティブな影響」で3位、また「前日にあったことが心配や悲しみ、怒りに影響しているか」という問いの答えを示す「ネガティブな影響」で3位(順位が高いほど影響が少ないと思われる)、自由が7位、寛容さが3位と上位が多い。しかし「腐敗」で45位となったことで幸福度が下がったようだ。

Text by 川島 実佳