2人乗り電気自動車「マイクロリーノ」、欧州で発売へ 最小機能のシンプル設計
環境に配慮した乗り物、電気自動車(EV)への関心が世界的に高まっている。日産リーフや三菱i-MiEV(アイ・ミーブ)など、日本のメーカーも電気自動車生産に力を注いでいる。しかし、日本で電気自動車を所有している割合は0.6%と低い。一方、ヨーロッパでは所有率が高く、ノルウェー28.8%、オランダ6.4%、スウェーデン3.4%、フランス1.5%、英国1.4%となっている(日経新聞)。
そんなヨーロッパに、まもなく、2人乗りの新しい小型電気自動車が登場する。スイス・チューリヒのマイクロ・モビリティー・システムズが開発した「マイクロリーノ」だ。1月末の時点で、4600件の購入予約が入っていたほど注目を集めている。
◆ターゲットは都市在住者
マイクロリーノは、初夏の発売開始に向けて最終チェック中だ。前方の大きなドアから乗り降りする丸みを帯びたミニカーは、車好きなら「あ、見たことがある」と昔の車を思い出すかもしれない。イタリアのメーカー、イソのイセッタにとても似ている。
それもそのはずで、マイクロ・モビリティー・システムズCEOのヴィム・ウボター氏がテレビを見ていて、「これは電気自動車としていいかも!」と思いつき、イセッタをもとにしてデザインと技術を新たに作り上げたのだ。
マイクロリーノは幅1.5m、長さ2.4m、高さ1.4m(バッテリー抜き重量450㎏)ととても小さい。狭い道でも入っていけるし、駐車スペースも小さい。最高時速90㎞、1回の充電での最大走行距離120㎞で、ちょっとした近距離の運転に十分対応している。
都市部に住む人が使うことをイメージして作ったため、販売先もスポット的に都市から都市へと広げていく予定だ。まずはヨーロッパ内で販売する。価格は1万2千ユーロ(約160万円)を予定している。
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