5つの注目ニュース

1.グーグル会長による北朝鮮訪問の意味とは?
 北朝鮮への「私的な」訪問を終えたグーグル社のシュミット会長は、10日、経由地の北京国際空港で会見に臨んだ。シュミット氏は、世界が結びつきをますます強くする中、北朝鮮が孤立の道を歩み続けるならば、同国の経済に甚大な影響があると述べるとともに、インターネット接続を一般市民に開放すべきであると北朝鮮政府高官に説き、極めて具体的な案を提示したと述べた。また、同行した前ニューメキシコ州知事のリチャードソン氏は、ミサイルおよび核開発の凍結を北朝鮮政府に求めるとともに、拘束されている韓国系米国人の健康状態が良好であることを確認したと述べた。
 海外各紙は、グーグル社会長が北朝鮮を訪問したことに、どのような意義があるのかについて報じている。

2.浮かび上がるグーグルのビジネス手法とは?
 3日、米連邦取引委員会(FTC)は、グーグルによる独占禁止法違反の疑いを払拭した。グーグルは、同社の系列サービスに有利になるように、他社サービスの検索結果よりも先に表示されるように操作しているとの嫌疑をかけられていたが、今回のFTCの決定はそれを否定する格好となった。FTCのレイボビッツ委員長は、グーグルの検索結果の操作が消費者の便宜のためであり、独禁法に違反する証拠は見つからなかったとしている。一方で欧州委員会は規制に前向きな姿勢を見せている。
 海外各紙は、この決定を受けて、グーグルが精力的に取り組んでいるビジネス・ターゲットとその手法について詳説している。

3.オバマ大統領、「一匹狼」を国防長官に起用した理由とは
 オバマ大統領は7日、新国防長官に共和党のチャック・ヘーゲル元上院議員を、CIAの新長官にジョン・ブレナン大統領補佐官をそれぞれ指名した。これで、新国務長官に指名された民主党のジョン・ケリー上院外交委員長と合わせ、2期目の外交・安全保障チームの陣容が固まったことになる。
 ただし、今回の人事については、上院の内外から疑問や反発の声が相次いでいるという。海外各紙は波紋必至の人事を敢行した大統領の思惑と、周囲の反発の理由、今後の推移について分析した。

4.オバマ大統領、「予算折衝専門家」を財務長官に指名するねらいとは
 オバマ大統領は、新財務長官にジャック・ルー大統領補佐官(57歳)を指名する予定であることが分かった。ルー氏の政治経歴は長く、1970年代から80年代にかけては、ディップ・オニール下院議長の顧問を務め、クリントン政権時の1998年には、行政管理予算局長に就任し、4年間財政黒字を計上したという実績をもつ。なお、ルー氏が財務長官に就任するためには、上院において指名承認のための公聴会に出席し、三分の二以上の賛成を得る必要がある。
 海外各紙は、オバマ大統領によるルー氏起用の狙いについてそれぞれの視点から詳報している。

5.チャベス大統領死亡説も・・・ベネズエラの未来は?
 ベネズエラのウゴ・チャベス大統領の4期目が10日から始まったものの、就任式・宣誓式は延期された。10月の選挙で再選されたチャベス大統領は、4度目の癌手術のためキューバで入院中である、大統領は1ヶ月にわたり国民の前に姿も声も現わしておらず、政府は「重篤な呼吸器感染症」で「デリケートな」容体にある、あるいは容体は「穏やかで安定している」とも発表している。癌の種類さえも含め公式情報が不足しているため、死亡説も含め、噂が飛び交っている状態だ。
 海外紙は国内の対立や今後の情勢に焦点を当てた。

Text by NewSphere 編集部