「日本のマチュピチュ」竹田城跡がアツい 海外で人気の理由とは?

 雲海に浮かぶ「天空の城」として人気のある、兵庫県朝来(あさご)市和田山町の国史跡「竹田城跡」が、日本の新たな観光スポットとして、外国人旅行者の間で話題を呼んでいる。

 竹田城跡の魅力は、国内にある有名な城とは異なる“美”が存在しており、累々たる石垣群や近くの川から霧が発生し周囲を取り囲む“雲海”が、まるで天空に浮かびあがっているように見える神秘的なところだ、とウォール・ストリート・ジャーナル紙は報じている。

 来場者数は、朝来市によると、2005年度は約12,000人だったが、2012年度は約238,000人と飛躍的に増えており、今年の4~9月間では22万人を上回っている。

 Japan Touristは、外国人旅行者の新たな人気観光スポットとして紹介しており、竹田城跡は城崎温泉や天橋立から寄り道しやすい理想的な場所であることを伝えている。竹田城跡を加えた観光コース「天橋立⇔城崎温泉⇔竹田城跡⇔姫路城」は日本海⇔太平洋を縦断する新たな観光コースになりそうだ。

【竹田城跡の人気が急上昇した理由は?】
 海外メディアは、竹田城跡の人気が急上昇した理由は2つある、と紹介している。

 まず、2006年に「日本100名城」に選ばれ知名度が上がったためだ。100名城をめぐるスタンプラリーが開催されたこともあり、城郭ファンや歴史ファンが国内外から訪れるようになったという。

 もう一つは2012年、高倉健氏が主演した映画『あなたへ』のロケ地になったことで人気に拍車がかかったためだという。実際、来場者数は前年度より2倍前後増えたそうだ。

 加えて、先月25日、来年のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』のロケも竹田城で行われたこともあり、ますます人気が加熱しそうだ。

【実際に訪問した海外旅行者の反応】
 日本の城の紹介サイト「Jcastle」では、実際に訪れた外国人旅行者から、以下のような感想が投稿されている。

・絶賛の声
「私は、30年間にわたり日本の城を見てきて、多少飽き飽きしていたが、竹田城跡はすごい!初めて姫路城を訪れたときのようにエキサイトした」
「ネットや雑誌で騒がれていて、盛りすぎかと思ったら、うわさ以上に壮観だった」
「竹田城跡が日本の山城のトップ3じゃないなんて驚きだ」

・不満の声
「ほんとうになにもない…」
「人がいっぱいで、誰もいない風景写真がとれない」
「英語の看板や標識がまったくなかった、漢字がわからないとマジやばい、次行くときには英語表記があればいいな」
「人がはんぱじゃない、週末行くのはやめた方がいい」

 なお、今月1日からは、史跡の維持費などで1回300円の観覧料が徴収され始めた。ただ、先週の3連休には約7,500人の来場者があり、観覧料の影響はないように思えるとウォール・ストリート・ジャーナル紙は報じている。

Text by NewSphere 編集部