略奪品を自宅に発送、ベラルーシで販売か ウクライナで略奪繰り返すロシア兵

ロシア軍撤退後のウクライナの首都キーウ郊外ブチャ(4月6日)|Felipe Dana / AP Photo

 ウクライナに侵攻したロシア兵が、住民の家からありとあらゆるものを略奪しているとウクライナ政府が主張している。盗品は隣国ベラルーシから宅配便で兵士たちの自宅に発送されているという。さらに盗品を売る専用の市場までベラルーシ国内に作られており、ロシア兵のあきれた実態がメディアに報じられている。

◆大型家電からおもちゃまで もはや略奪は自慢話
 ウクライナ国防省によれば、ロシア兵は洗濯機、食洗器、冷蔵庫などの家電から、宝石、美術品、車、自転車、化粧品、子供のおもちゃまで、あらゆるものを持ち去っているという。明らかに民間人からの略奪であり、強盗によって得たものだと同省はフェイスブックに投稿している。

 過去5週間の間に、ロシア兵の電話による会話が多数傍受され、大胆な窃盗の内容が明らかになっているという。「スーパーマーケットに行くようなもの」という冗談さえ聞かれるほど常態化しているようで、持ち込んだ袋いっぱいに「戦利品」を詰め込み、家族に自慢する会話などが傍受されている。商店を襲ってアルコール類を手に入れた兵士は、本国のガールフレンドにウクライナのビールの味は最高だと事もなげに話したという。(英タイムズ紙

Text by 山川 真智子