日英、戦闘機の次世代センサー「ジャガー」を共同開発 テンペスト、F-Xに搭載か

テンペストのモックアップ|Swadim / Wikimedia Commons

 イギリス国防省は2月15日、最新鋭の戦闘機用センサー・システム「ジャガー(JAGUAR)」を日本と共同開発することを発表した。両国の高いレベルの技術者たちがシステムを共同開発することで、今後数十年現役で使用できる索敵システムを完成させる狙いがある。

◆広範囲を瞬時に探索
 ジャガーはユニバーサルRFセンサーに分類されるもので、陸・海・空からの脅威を迅速かつ正確に検出すると同時に、敵側の索敵システムによる探知を困難にするシステムだ。

 従来のシステムは1本のビームを探索範囲内の別角度に向けて順次走査していたが、次世代システムでは多数のビームを同時に照射する。これにより、現状よりも広い範囲を瞬時に探索することができる。日本の防衛装備庁はツイッターで、将来的に戦闘機に搭載することで索敵能力の格段の向上が見込めるとしている。

 米ディフェンス・ニュース紙は、イギリス側の産業界はイタリア・レオナルド社の英国部門が取りまとめると報じている。現段階では共同研究に両国が合意したのみであり、本契約には至っていない。日本側のパートナー企業は契約締結後に決定する。

 国防分析会社ジェーンの記事によると、この次世代システムはイギリスの次世代戦闘機「テンペスト」、および日本の自衛隊の「F-2」の後継となる「F-X」に搭載される見込みだ。

Text by 青葉やまと