コロナ危機を利用か 中国、南シナ海での動きを活発化
◆関与薄いアメリカ 東南アジアは不信感?
3氏は、中国の自信に満ちた自己主張は止まることはなく、問題は深刻化するが、アメリカは決して引いてはならないと断じる。第一にすべきは、コロナ危機を利用して現状変更をもくろむことには、どんな国でも黙認することはできないという明白なメッセージを送ることだ。さらにインド太平洋地域で安定したオペレーションを継続し、同盟国やパートナー国との多国間協力を行うことで、中国の動きに反対する意志と能力があることを行動で示すべきだとしている。
鍵は中国と領有権を争う国々がどう出るかだが、アメリカは外交的にはこれらの国々が法に基づいて中国と交渉しようとする努力をサポートすべきとする。そして経済的には、二国間、多国間の貿易や投資の拡大のための合意を目指すことによって、これらの国々の中国依存を軽減するよう図るべきだとしている。たとえコロナ危機で多大な被害を被っても、地政学と競争が保留になったかのように振る舞う余裕はアメリカにはないと3氏は主張している。
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