フランスの次期原潜「シュフラン」竣工 バラクーダ級1番艦 20年に引き渡し

Ludovic Marin / Pool via AP

 フランス海軍が進めている新型原子力潜水艦の建造計画において、1番艦となるシュフランが竣工した。竣工式にはエマニュエル・マクロン仏大統領も出席し、フランス海軍の優位性を引き続き確保できるとの期待を示した。7月中の進水式を経て、2020年までに海軍に引き渡される予定だ。

◆「世界一のステルス性能」を持つ護衛艦
 竣工したシュフランは、フランスの新型原潜であるバラクーダ級原子力潜水艦(またはシュフラン級原子力潜水艦とも呼ばれる)6隻のうち、最初の1隻に当たる。現役の攻撃型原潜としてはリュビ級があるが、この後継と位置づけられている。

 開発を主導するのは、フランスの国防企業であるナバル・グループだ。同社は世界でもっともステルス性の高い潜水艦であると述べている。MBDA社製の巡航ミサイルを装備可能であるほか、秘密裏に特殊部隊を水中に展開しやすいよう、ダイバー用ハッチを設ける。ほか、F21魚雷および最新鋭のSM39エグゾセ対艦ミサイルを搭載することが可能。サイズは全長99メートル、直径8.8メートル。排水量は水上4700トン、水中5300トンとなっている。

 仏AFP通信の報道によると、空母など重要な艦の護衛をおもな任務としながら、情報収集や敵の艦影の追跡などにも対応する。

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Text by 青葉やまと